当社では、フロンティアAIモデルを活用すると、脅威の発見プロセスが根本から変わることを認識していました。
AIの処理速度で脅威を検知できるようになると、その後のあらゆる工程に極めて大きな負荷がかかります。トリアージ、検証、修復のいずれもが、即座にボトルネックとなりました。
ここ数か月にわたり、当社はAnthropic社のMythos Previewモデルと直接連携し、そのギャップを埋めるために必要なソフトウェアハーネスと検証パイプラインの構築に取り組みました。その成果は、サイバーレジリエンス(回復力)に対する当社の考え方を一変させるものとなりました。
Project Glasswing(プロジェクト・グラスウィング)
Project Glasswingの一環として、RubrikはAnthropic社のMythos Previewへの早期アクセス権を獲得しました。当社の最優先事項は、AIモデルをラップするエンジニアリング・ハーネスを構築することにありました。具体的には、構造化されたビジネスコンテキスト、信頼境界、検証チェックポイントを組み込むことで、誤検知を大幅に削減し、安全な自動修復を実現することです。
この高精度なアプローチにより、Glasswingの初期テスト中に、当社システム全体で、多岐にわたる悪用可能な脆弱性を修復できました。当社は、理論上の検出結果よりも、実際に悪用できる攻撃経路を優先します。最も注目すべきパターンは「攻撃の連鎖(攻撃チェーン)」にありました。同モデルが個々の脆弱性を特定する能力に優れているだけでなく、それらを組み合わせて複数コンポーネントにまたがる攻撃経路を構成する能力にも長けていました。これにより、単体では低リスクと思われた脆弱性が、実際には深刻な攻撃チェーンの一部であることが明らかになりました。こうした複雑かつ多段階にわたる攻撃チェーン(およびその要因となる根本的な問題)を、体系的に特定、分析し、解消しました。
このプロセス全体を通じて、Anthropic社との緊密なパートナーシップはかけがえのないものとなりました。Anthropic社は、セキュリティチームと協働し、学習と適応に真摯に取り組み、フロンティアモデルを防御的セキュリティ向けに安全に展開する手法を確立することに貢献してきました。
今後の道筋
フロンティアモデルは急速に進化し続けており、当社ではMythos 5をはじめAnthropic社の最新リリースを、すでに開発ワークフローに組み込んでいます。
当社では、モデルのアップグレードを場当たり的な出来事として扱うのではなく、継続的かつ恒常的な防御プロセスを確立しました。当社のハーネスは特定のモデルに依存しない設計となっています。ルーティングの分類体系、検証ロジック、コンテキストの注入といった機能は、それらを包含するオーケストレーション層へと分離されています。新たなモデルがより精度の高いシグナルを提供できるようになるにつれ、当社は自動化ワークフローによって検出結果を処理し、適切な場合には機械主導のパッチを適用しています。詳細な検討を要する修復計画については、人間のエンジニアに直接ルーティングし、レビューさせます。
この継続的なパイプラインにより、Rubrikのプラットフォームでは進化するAIの能力の一歩先を行くことができ、AIを悪用した新たな攻撃からお客様を保護する安全なソフトウェアを提供できるようにしています。
Code Guardian
システムを本番環境に導入するにあたり、当社では、適切なハーネス、コンテキスト分離、検証インフラを構築することが、ソフトウェア専業ベンダーにとっても極めて困難であることを痛感しました。コンピューティング環境の分離から、テナント間データ漏洩の防止、複雑な信頼境界の把握に至るまで、膨大な技術的課題が存在します。また、誤検知を削減するためにも、適切なハーネスが必要です。
お客様のこうした課題を解決すべく、当社は「Code Guardian」をリリースしました。
Code Guardianによって、社内で構築したものと同じハーネスとインフラを、お客様のコードベースに直接提供します。完全にセキュアなエアギャップ環境(外部ネットワークから遮断された環境)で、Code Guardianを用いて深層的なマルチリポジトリスキャンを実行し、脆弱性や複数コンポーネントにまたがる攻撃チェーンを特定します。さらに、詳細かつ高精度な検出結果と構造化された修復計画をセキュリティチームとエンジニアリングチームに伝達し、人間の介在による信頼性を備えた、機械の処理速度による防御を実現します。